20代のころ、バイト先のまかないで味噌汁の作り方を初めて教わりました。
昆布・煮干し・鰹節で出汁をとる習慣は、その時に身についたものです。
思い返せば、祖母の料理もいつも出汁がきいていて、とても美味しかった。
それから年月が流れ、私なりの解釈も加わり、縁あって汁物好きの夫と結婚。
その“体にしみ込んだレシピ” が、今でもわが家の献立を支えています。
今回は、私が作り続けている一生ものの“お味噌汁レシピ”をご紹介します。
お味噌汁の基本の材料(4人分)

普段はメインのおかず作りや娘のお世話、家事の合間に同時進行で作っているので、わが家のお味噌汁はいつも“ながら作り”です(笑)
A:出汁の材料
- 昆布 5cmほど
- 煮干し 7~8匹
※頭とはらわたを除き、縦に割く - 水 800~900cc
※豆腐を入れる場合は少なめ

B:具材(わが家で人気の組み合わせ)
- 大根(上のほう)5cm
- 人参 同量
- 油揚げ 1枚の½
- 豆腐 ½丁
※3個パックの充填豆腐なら1丁使い切りで手軽
C:味噌
- お好みの味噌
※わが家では、“少し甘めの麹のやさしい風味”が好きなので、近所のスーパーで手軽に買える丸萬さんの信州味噌を使っています。
D:ラストノート(仕上げの風味づけ)
- かつお節 軽くひと握り
基本の作り方
手順① お鍋に具材を仕込む
鍋に【A:出汁の材料】と豆腐以外の【B:具材】を入れる
※Aのみで一晩置くのが理想だが、忙しい時は昆布が戻ればOK

手順② 火入れ
鍋フタを少しずらしてのせ中火にかけ、沸騰してきたら昆布を取り出し、アクを取り3分ほど煮る
※昆布は煮るとエグみが出るため
※煮干しが気になる場合は、昆布を取り出した後にさらに5分ほど煮て取り出す

わが家では出汁の抽出時間が短い場合が多いので、基本煮干しは入れたまま。
夫→具材として食べる、私・娘→除けたり食べたりと好みが分かれます。

豆腐を入れ、再度煮立ったら必ず火を止める。
手順③ 味噌で味を調える
お玉で味噌をすくい、鍋に沈めてフタをし、余熱で味噌を緩める(溶かない)
※味噌の量:お玉に軽く半分ほど
→味を決めるというよりは、味噌汁のベースを作るイメージ
※味噌を溶かない理由
→ 余熱で具材に火を入れたいので、すべて溶いてしまうと温度が下がる
→ 粗熱がゆっくり取れるタイミングで溶けだした味噌の旨みが具材に染み込む


フタを開け、味噌が緩んできたら、豆腐を崩さないようそっと混ぜて味を整える
※味噌が足りなければ足して味を調える
※最後に鰹節で香りと風味が加わるので、味噌は若干薄めでもOK

“汁物は飲んでほっとするもの。味を濃くしすぎない”
当時、賄いの味が濃すぎるといつも怒られていた私が言われた一言です。
手順④ ラストノート(仕上げの風味付け)
ひと握りした鰹節をそのまま片手で揉みながら加え、香りを立たせる
※鍋の上で揉み、口当たりが気にならない程度に細かくしながら入れる

“香水にもトップ、ミドル、ラストノートがあるだろ。味噌汁も同じだよ”
香水になぞらえて、そう表現した師匠に脱帽。

師匠はかつお節と昆布のみで出汁を取っていましたが、私は母や祖母の影響もあり、煮干しと昆布でベースの出汁を取り、最後にかつお節で風味を加えています。
手順⑤ 必要に応じて、あたためなおし
味噌を入れたら煮るのは厳禁
※味噌の風味も、鰹節の香りも飛んでしまうため、ふつふつしてくる前に火を止める。
→ フタを開けたまま弱めの中火で温めると失敗が少ない
ながら作りで続けられる、わが家の時短のコツ
下ごしらえの工夫
- 煮干しは縦に割くひと手間を加え、時短で出汁を抽出。
- 忙しい日は手順①まで済ませて冷蔵庫へ入れることも!!
- 昆布は時間のある時にまとめてキッチンバサミで5cmにカット。

余熱を味方にする
火入れが終わったらコンロから下ろし、
そのまま鍋敷きの上で味噌を緩めておき、鰹節で風味付けすることもしばしば。

狭いコンロスペースの節約にもなるうえ、夫がいる時は、以降の工程を依頼することもでき楽ちん♪
出汁、具材保存の工夫
- 鰹節は大袋のまま冷凍庫へ
→風味が保て、握った時に粉状にしやすい - 油揚げは基本冷凍
→ 使う時に常温で少し戻してからカット
具材のアレンジ(わが家のおすすめ)
紹介したレシピの“大根・人参”を他の野菜に変更すれば簡単にアレンジができ、
色々なお味噌汁を“ながら作り”することができます。
えのき(最強の出汁)
- えのき 1袋 (石つぎを落として3等分)
※キノコ類は水からじっくり加熱すると旨み成分を引き出す酵素が活発に。

手に入りやすいキノコの中でも、えのきが一番出汁が効いて美味しい!と思うのは私だけ?!
小松菜
- 小松菜 ½袋
手順②の豆腐を入れ再沸騰した後に、茎→葉の順に入れひと煮立ちさせ火を止める。
※鍋フタを少しずらして置いておくと色が褪せずきれい。
長ネギ・わかめ
- 長ネギ 1本
- 塩蔵わかめ 大さじ1 (水で戻したもの)
わかめは煮るとドロドロになるため煮ない。
※③の味噌を溶く前に加え、食べる直前に温めなおす。
炒め茄子
- 茄子 3本
乱切りにした茄子を油大さじ1で中火で炒め、焼き色をつける
※③の味噌を溶く前に加え、食べる直前に温めなおす。
まとめ
先日、古くからの友人に『出汁からお味噌汁を作っている』と話したら、とても驚かれました。
確かに、顆粒の“だしの素”を使えばもっと手軽に作れるのには納得。
けれどやっぱり、本物の出汁から作ったお味噌汁のおいしさは格別です。
かくいう私、実はお腹がいっぱいになりやすいこともあり、
『汁物はなくても良い派』だったりします(笑)。
そんな私でも、いただくのあれば出汁からとったお味噌汁が一番です。
火入れの時間が少なく、ながら作りができるこのレシピ。
汁物好きな夫のため、今日もわが家の食卓にあたたかいお味噌汁が並びます。

“出汁からなんてハードルが高い…。”と思っている方にこそ、ぜひ試していただきたい一生もののレシピです。

